カテゴリー: 視察レポート

2020/01/06

令和2年仕事初め

和風建築の屋根材

毎年仕事初めには地元の小国神社に参拝します。他の会社さんも参拝されていました。拝殿の脇に屋根替えのお知らせがありました。半世紀近く絶えてきた屋根は経年劣化があり修復が必要な時期が来たそうです。

いつも見慣れた屋根ですが、良く見ると表面が色が変色していました。社寺建築はでは屋根に独特な曲線を持たせるのでその綺麗な仕上げを表現するには、やはり柔らかい素材が使用されています。

今回の屋根修復では桧の皮を使用する檜皮葺きだそうです。似ている屋根素材では茅葺がありますね。

軒先の断面が模型で展示されていました。一番厚みが出て重厚感がある部位にフキジがあります。屋根が付いた山車や屋台にも同じ部分があり銅板で仕上げる場合もあればそのまま化粧の木で仕上げる場合もあります。

日本古来からある建築の美を改めて確認することができました。修復完成が楽しみですね。

2019/10/17

兵庫「竹中大工道具館」視察レポート

山本建築の代表・山本真毅です。以前に大阪「岸和田だんじり祭」のレポート(http://yatai.yamamoto-kenchiku.co.jp/archives/5631)をお伝えしましたが、実は少し足をのばして兵庫県神戸市にある博物館「竹中大工道具館」にも立ち寄ってきました。今回はその模様をお届けしたいと思います。

1610年(慶長15年)に創業した建設会社・竹中工務店。さまざまなテクノロジーの発達に伴って消えていく大工道具を、民族遺産として収集・保存・研究・展示を通じ、後世に伝えていくという目的で、竹中工務店が「竹中大工道具館」を1984年(昭和59年)に設立。

2014年(平成26年)には、新神戸駅の近くに移転し、リニューアルした「竹中大工道具館」。入り口の門の前に来ただけで、建築士として、また職人としての本能から、見るべき点や勉強になる点が多く、足が止まって前に進めない状態になりました。

外観・内観ともに和モダンでまとめてあり、無垢の木肌とブラックの構造体、手入れの行き届いたお庭の緑などが調和していて、とても心地の良い空間でした。メイン展示には、原寸大の組物模型があり、構造やデザインなど先人の知恵や技術の素晴らしさに屋台製作を営む者として、非常に圧倒されました。

昔の大工道具が所狭しと並んだ展示では、それぞれの使い方などの詳しい説明も。今では使用していない祖父の道具箱に入っていた大工道具が、実際にどのように使われていたのか、お恥ずかしながら初めて理解できたものも何点かありました。

そのような大工道具を巧みに使い分けて、法隆寺や薬師寺を改修した宮大工・西岡常一氏の仕事の流儀にも、改めてとても感銘を受けました。

今回、伝統技術や社寺建築の基本を再確認できました。本質を理解しないまま新しい形をつくり出すことはできませんね。「竹中大工道具館」は、自分の仕事の悩みが全て消えて無くなるような場所かもしれません。

現代の家づくりでは時代の変化とともにさまざまに進化していますが、先人たちの志や功績に触れて、改めて大事なことは昔から変わらないのだと安心しました。今後も家づくりや祭り屋台づくりで、自分の信じる道を歩んでいきたいと思います。