タグ: 森町下飯田【宮本車】

2020/02/20

建造実績・二輪屋台:森町下飯田「宮本車」後編

前回(http://yatai.yamamoto-kenchiku.co.jp/?p=5601)に引き続き、山本建築の祭り屋台の建造実績として、周智郡森町下飯田「宮本車」の二輪屋台のご紹介です。

今回は重要無形民俗文化財でもある山名神社の天王祭舞楽や五穀豊穣を祈る農民の姿、各種の神々や歴史上の人物を取り入れた彫刻などについて詳しくお伝えします。

三代目と言われている現在の屋台は、1994年(平成6年)に完成し、1997年(平成9年)に漆塗りが施されたものです。

支輪の彫刻は、山名神社の天王祭舞楽でも演じられる“八初児(やつはち)”“神子(みこ)”“鶴”“獅子”“迦陵頻(かりょうびん)”“龍(りょう)”“蟷螂(とうろう)”“優填獅子(うでんじし)”の全8段の場面。

その他に、須佐之男命(すさのおのみこと)、唐獅子牡丹、東西南北の四方を守る四神も支輪に彫り込まれています。

欄間の正面には雲龍、左右と後方には豊作を祝い願う予祝行事、田植え、収穫を喜ぶといった農民の姿。御簾脇には、後醍醐天皇に尽くした南北朝時代の武将である児島高徳(こじま・たかのり)と楠木正成(くすのき・まさしげ)の逸話を基にした場面。

脇障子の表には、天の岩戸を開ける天手力男命(あまのたぢからおのみこと)と踊る天宇受売命(あまのうずめのみこと)。裏には唐獅子牡丹が施され、腰長押には水鳥も。

以上のように伝統的な図柄にはない題材の彫刻も取り入れたオリジナリティーの溢れる二輪屋台に仕上がっています。

山本建築では、祭り屋台の新造の他に彫刻や漆塗り、車輪などの各種のメンテナンスも手掛けています。お困りごとがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

【ホームページからのお問い合わせ】
http://yatai.yamamoto-kenchiku.co.jp/contact/

2020/02/06

建造実績・二輪屋台:森町下飯田「宮本車」前編

山本建築が実際に手掛けた祭り屋台の建造実績をご紹介したいと思います。今回は周智郡森町下飯田「宮本車」の二輪屋台です。

初代の屋台についての詳細は分かっていませんが、二代目の屋台は1911年(明治44年)に村松源平(森町市場)によって製作され、彫刻は名古屋から呼び寄せた彫刻師が手掛けたものです。

ちなみに彫刻師を紹介したのは、下飯田出身の小説家・村松梢風(むらまつ・しょうふう、1889年~1961年)。彫刻は自宅の土蔵を彫刻師に貸し与えて製作させたと伝わっています。

80年以上に渡って曳き廻しが行なわれ、老朽化などに伴って、1994年(平成6年)に現在の屋台となる三代目が完成しました。

屋台本体は山本建築が携わり、彫刻は井波彫刻組合(富山県南砺市)、車輪は和田木工所(浜松市天竜区)、建具は望月義夫が手掛けています。

屋台の名称である「宮本車」は、山名神社のお膝元で一番近いことから“宮本”と名付けられたと言われています。

重要無形民俗文化財でもある山名神社の天王祭舞楽を取り入れた支輪の彫刻など非常に独創的な構成になっているのも大きな魅力となっています。

次回はさらに農業の盛んな土地柄にちなんだ五穀豊穣を祈る農民の姿や各種の神々、歴史上の人物の彫刻についても詳しくご紹介していきます。