タグ: 森町栄町【藤雲社】

2019/06/13

建造実績・二輪屋台:森町栄町「藤雲社」後編

前回(http://yatai.yamamoto-kenchiku.co.jp/archives/5391)に引き続き、山本建築の祭り屋台の建造実績として森町栄町「藤雲社」のご紹介です。今回は、各所の彫刻や近年のメンテナンスについてお伝えいたします。

)に引き続き、山本建築の祭り屋台の建造実績として森町栄町「藤雲社」のご紹介です。今回は、各所の彫刻や近年のメンテナンスについてお伝えいたします。

「藤雲社」の正面の欄間には左から大黒天、布袋、恵比寿。御簾脇の左には毘沙門天、右には弁財天。脇障子の左には寿老人、右には福禄寿といったように七福神を配置して、町民の健康や幸福、繁栄を願っています。

左右の側面には、勇壮な姿が心という字を表す下り龍と宝珠を抱いた昇り龍を配置して、栄町の隆盛を祈っています。虹梁には、四方神の青龍、白虎、朱雀、玄武。裾には鶴亀に波。

屋台後方には守護神として二柱の力神を配して、末永く子孫に引き継がれることを念願しています。また上部の支輪には、長寿や繁栄を込めて十二人の仙人が彫り上げられています。その他に、木鼻には獅子と龍、浜縁下には金蒔絵の天人の図も。

1987年(昭和62年)に建造された「藤雲社」は、1989年(平成元年)に漆塗りが施されました。2017年(平成29年)には、メンテナンスが必要となり、車輪を一度ばらして、調整し再度輪締めを行なうと同時に、漆の塗り替えと金箔の補修を実施。

「藤雲社」の本漆は、特殊な溜め塗り技法を採用し、重ねて塗られた赤色が経年とともに輝きを増すという魅力的な特徴を持っています。そのため、彫刻も取り外し、これまでの汚れを落として、漆塗りに合った美装工事をいたしました。削れてしまった金箔部分なども、修繕することで元の輝きを取り戻すことができています。

山本建築では、祭り屋台の新造の他にもメンテナンスや修理を行なっています。お困りごとがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

【各種のお問い合わせは、こちらから】
http://yatai.yamamoto-kenchiku.co.jp/contact/

2019/06/06

建造実績・二輪屋台:森町栄町「藤雲社」前編

山本建築が実際に手掛けた祭り屋台の建造実績をご紹介したいと思います。今回は森町栄町「藤雲社」です。

1985年(昭和60年)に町民の屋台新設を願う声が高まり、町内総会が開かれ話し合いの結果、屋台の建設が決定、建設委員会が発足。地元の栄町にある山本建築の初代・山本庄平と二代目・和夫が工匠として携わらせていただき、1987年(昭和62年)に「藤雲社」は完成しました。

屋台の名称である「藤雲社」は、栄町にある金守神社の楠と藤に由来しています。樹齢400年以上の楠の巨木に、まるで龍のように雄々しく巻き付く大藤。花の季節には、空を覆う雲のような藤花となります。

この大藤は龍が雲に昇る姿のような力強い躍進を、そして藤花は町民の平和な幸福を表す象徴であります。このような大藤にあやかって、「藤雲社」と命名されました。

伝統的な森町の屋台形式を重んじて高欄式二輪屋台で、その材も樹齢300年以上のヒノキを採用しています。

彫刻は志村孝士(二代目・流張、福井県三国町)、御簾の社名揮毫は森町出身の杭迫柏樹(京都市伏見区)、御簾の装束師は平安草苑(京都市中京区)、車輪は村松利雄、建具は高木和夫、建具の塗師は村松菊郎、電気は平尾電気が手掛けています。

次回はさらに各所の彫刻や近年のメンテナンス等についてもご紹介していきます。