タグ: 袋井市本町中央町西【声奏鶴】

2019/10/10

建造実績・二輪屋台:袋井市本町中央町西「声奏鶴」後編

前回(http://yatai.yamamoto-kenchiku.co.jp/archives/5646)に引き続き、山本建築の祭り屋台の建造実績として、袋井市本町中央町西「声奏鶴(聲奏鶴)」の二輪屋台のご紹介です。

現在の四代目となる屋台は、1994年(平成6年)に建造され、1996年(平成8年)には漆塗りも施されました。

当時の袋井市内では初の螺鈿(らでん)の四本柱を備えた他に、屋台上部の浜縁床や車輪などにも飾り金具を施し、豪華に仕上げられています。

柱の部分の金物は透かし彫りで、螺鈿をより一層引き立てているのも特徴です。車輪も輪板を七枚使った大七車となっているのもポイント。

正面の欄間には、“鶴乗仙人”を中心に二羽の鶴。合計三羽の鶴で、本町、川原町、中央町の結束を表しています。後ろの欄間には、お囃子を奏でる唐子も。隅木には珍しい牡丹の彫刻。また、その下の隅木には、牡丹を口に咥えた獅子を配置。

支輪には、ウズラやニワトリなどの各種の鳥たちも。虹梁には四神である青龍、朱雀、白虎、玄武。太鼓台には“次郎柿を取る猿”の彫刻も施されています。

また障子の腰彫も枠いっぱいに広がっているなどの特徴があり、細部までこだわりが沢山詰まった二輪屋台に仕上がっています。

ホームページには、他にもこれまで山本建築が手掛けてきた多くの祭り屋台をご紹介しています。宜しければ、そちらも是非チェックしてみてください。

【建造実績一覧】
http://yatai.yamamoto-kenchiku.co.jp/built

2019/10/03

建造実績・二輪屋台:袋井市本町中央町西「声奏鶴」前編

山本建築が実際に手掛けた祭り屋台の建造実績をご紹介したいと思います。今回は袋井市本町中央町西「声奏鶴(聲奏鶴)」の二輪屋台です。

初代の屋台は江戸時代の天保(1830年~1844年)の頃に存在していたらしいですが、資料がなく正確なことは分かっていません。二代目は、1890年(明治23年)に建造。

三代目は、1915年(大正4年)に掛塚の船大工に依頼して、徐々に彫刻が加わって1922年(大正11年)に完成。現在の四代目となる屋台は、1994年(平成6年)に建造されました。

四代目の屋台本体は山本建築が手掛け、彫刻は井波彫刻の伝統工芸士・池田誠吉(富山県南砺市)が携わっています。

屋台の名称「声奏鶴」は、地元にある白鬚神社の本殿にある“鶴乗仙人”にちなんで、曹洞宗の寺院・可睡斎(かすいさい)の11代目の住職・仙麟等膳(せんりんとうぜん)和尚が命名したという口伝もあります。

彫刻は白鬚神社にある“鶴乗仙人”を欄間に、同様に“亀乗仙人”と“鯉乗仙人”を御簾脇に再現してあるのも大きな特徴となっています。その他に、脇障子の表には獅子の子落とし、裏には唐子と松の彫りも。

今回はここまでですが、次回はさらに細部までこだわりの詰まった彫刻や螺鈿(らでん)、金物などを詳しくご紹介していきます。